GUST NOTCH? DIARY

父親たちの星条旗

第二次世界大戦の終盤、アメリカは日本を落とす足掛かりとして、硫黄島陥落を狙っていた。36日間に渡る戦いの中で撮られた一枚の写真が全米の新聞を飾った。それは6人の兵士により、星条旗が掲げられる瞬間を撮ったもの。その写真に写っていた兵士たちは英雄として扱われ、政府のプロパガンダに利用される。しかし、本人達は自分達が英雄などではないことと国民の期待とのギャップに苦悩していた。
硫黄島2部作の一作目。アメリカ視点の硫黄島
予想と違っていたのは、硫黄島での戦闘よりも、例の写真に写っていた兵士たちのその後にスポットをあてていたところ。どちらかといえば「プライベート・ライアン(asin:B000FBHTOE)」よりの戦場中心の作品なのかと思っていました。クリント・イーストウッド監督としての最近の作品は、アメリカの内省的なものが多いので、そういう点では納得のつくり。
あの写真、二回目のものだったんですね。知りませんでした。
作品の評価としては続編もみてからまとめて考えたいですね。視点の違う2作なのに、こちらはアメリカ対日本という図式になっていないところが、注目しておきたい点です。
アカデミー賞有力候補とされているようですが、昨年の「クラッシュ(asin:B000EUMM98)」との違いは「戦争もの」という点です。同じ、アメリカの抱える問題点をテーマにしていても、戦争の裏側みたいなものをアカデミー会員が受け入れられるかというのがポイントでしょう。