GUST NOTCH? DIARY

永遠の0

祖母の葬式の日、健太郎は現在の祖父が実の祖父ではないという事実を知る。その後、姉と共に実の祖父のことを調べ始めたが、祖父を知る者からはあまり良くない評判ばかりを聞かされる。調べ始めたことを後悔し始めたころ、本当の祖父の姿を知る人に出会うことができ、祖父の考えていたことなどが分かってきた。そして、実の祖父と現在の祖父の関係を知ることとなる。
原作は未読です。特攻隊員をテーマにした話というのはこれまでにもありましたし、戦中において軍部を批判する思想を持っていた人を描いた話もありますが、この作品は物語としてひとつ上のレベルの出来だと思います。単なる回顧ものでも、お涙頂戴ものでもなく、観客をひきこむという意味でのエンターテイメント性を備えています。
祖父が昔のことを語るだけのストーリーではなく、孫の健太郎が調べているという構図も、押し付けがましくなくて、受け入れやすい点だと思います。
久しぶりに良い邦画を見ました。日本アカデミー賞はかなりの部分を押さえるでしょう。大人の事情による「そして父になる」などとのバランスがどうなるのかが、ある意味見もの。