GUST NOTCH? DIARY

総天然色 廃墟本remix (ちくま文庫) / 中田薫,中筋純,山崎三郎 (asin:4480431543)

ちくま文庫は、過去に複数冊で出たシリーズものを remix としてまとめるのが得意。
しかしまあ、ホテルリゾートの多いこと。

  • 廃墟と遺跡の違いはこのような時の流れに象徴される。遺跡が受け継がれ守られるものなのに対し、廃墟はいつの時代も打ち捨てられ忌み嫌われるものだ。
  • 釜石鉱山大橋選鉱所
  • ホテル阪東橋
    • 「山の軍艦ホテル」と称された『ホテル阪東橋』が潰れたのはバブル以前。高度経済成長期時代にリノベーションが遅れ、同業他社との集客競争に敗れたのである。
  • 片山津ロイヤルホテル
    • 加賀の温泉宿は高度経済成長期より部屋数を増やし、宴会場を大きくして法人客や団体客向けのサービスに注力してきた。そのため、個人旅行が主流となった今の時代への対応に遅れてしまったのだ。
  • 鳥取プレイランド
    • 鳥取プレイランド』は昭和61年、地元の実業化が故郷への恩返しにと、鳥取県初の大型遊園地として開園。
  • グランドホテル椿
    • この火災では再三にわたる消防署の煙感知器の設置指示を経営者が無視し続けたために惨事を招いたことから、防火管理者が置かれながら経営者自身に有罪判決が下された最初のケースとなり、後の「ホテルニュージャパン裁判」の参考にもされた。
  • びわ湖タワー
    • 夜になると不規則な光の点滅を輝かせていたが、実はイーゴスのイルミネーションはモールス信号になっており、「琵琶湖に優しさを」と伝えていたのだった。
  • 足尾銅山
    • 新しい種子が芽吹かなくなった山林は、もちろん現在もハゲ山のまま。
  • トーヨーボール
    • 上方商人の商売を説く言葉「金は汚く儲けてきれいに使おう」が、横井英樹座右の銘であったという。
  • ひるがのハイツホテル
    • 都会からリゾートに向かう時間距離の限界は1時間30分とされるが、やはりそれ以上かかってしまうと、どんなにすばらしい場所でも再訪するのが億劫になってしまうのである。バブルが終わってみれば、その要件を満たせないリゾートは結局どこも潰れてしまっている。