GUST NOTCH? DIARY

ぼくのつくった書体の話 活字と写植、そして小塚書体のデザイン / 小塚昌彦 (asin:4766125622)

  • たとえば、明朝体から横線を消してみると、なんとか読むことはできます。しかし縦線を消してしまったら、読むことは出来ません。
  • 活字として組版された内容は、普段の会話とはまったく異なる、あらたまった強制力のようなものを感じさせる効果があるのでしょう。
  • 世に言う「石井明朝」は、石井茂吉氏が東京築地活版製造所の十二ポイント活字をもとに、三年の歳月をかけて一九三三(昭和八)年に完成した書体が原点になっているといいます。
  • 当時のデザイン界には、ジャギーを新しいテクノロジーの象徴だととらえる風潮もありました。
  • 活字書体はだれが使ってもよいと考えられていたようです。新しい書体が出るとすぐに引き写したり、データをそのままコピーして商品化するという信じられないようなことが、依然として起きていました。
  • リュウミン」は、金属活字時代の森川龍文堂活版印刷所の明朝体をベースとした書体であり、その名称は「リュウブンドウ・ミンチョウ」の略です。
  • 私独自の考え方かもしれませんが、造形心理学的に文字の重心を考えると、重心が高いほうがモダンな印象、低いほうがトラディショナルな印象を与えるように感じます。また、フトコロは広いほうがモダンな印象があります。
  • 私にはもう残された時間はありません。若い知恵と力に期待するばかりです。