2001年9月11日午前8時42分。ユナイテッド93便は41分遅れでニューアーク空港を離陸した。この日ハイジャックされた飛行機は4機。ユナイテッド93便もその中の一機だった。電話で他の3機の結末を知った乗員乗客たちは、ハイジャック犯たちに立ち向かう。
一言でいってしまうと「再現フィルム」ということになってしまうのであろうが、これまでにみたその手のもののどれと比較しても、こんな臨場感はなかった。素晴しい出来だ。「ミュンヘン」を見た時の感覚に似ている。
あの日、機内で何が起きたのかは正確にはわからない。いくつかの無線と、機内からの電話しか情報はない。したがって、機内の描写は全てが事実であるとは限らない、ということは踏まえておいていいと思う。そして、あの出来事についても、一般的に報道されている以外の見方があるということも。
事実は知りえても、真実が見えているかはわからない。それに、それは本当に事実なのかも。
