GUST NOTCH? DIARY

駅をデザインする (ちくま新書) / 赤瀬達三 (asin:4480068163)

  • 多くの企業で、バブル時代は「知恵を絞ればなんでもできる!」と積極的なチャレンジを歓迎していた空気は、みるみる消えていった。
  • ゲシュタルト心理学では、たとえば山手線を丸い円としてとらえるなど、人はものを見るとき、最も簡潔な形で知覚するというプレグナンツ(簡潔性)の法則が知られている。
  • 卵型の宇宙船が地下に浮かぶイメージを表現したというが、設計者は、この巨大なコンクリートの"船"に閉じ込められた人々の感覚をどのように想像したのだろう。
  • もともと十数メートルにわたって用意されていた案内ゾーンに、たびたび表示が追加されて、今日ではもう、どこを見ればいいのかわからなくなっている。
  • 第5章で紹介したように、東急東横線渋谷駅が悲惨な状況になっているのは、そのことに遠因があり、またそのことと闘わなかった建築家に社会的な責任放棄の過ちがある。
  • この五十年ぐらいの間、多くの鉄道会社の駅づくりで、土木部門が本気で駅に集散する人々の快適さを考えたことはなかったのではないかと思う。
  • パブリック空間では、利用者を顧客(お得意さん)ととらえる考え方は戒めなければいけないのだ。