GUST NOTCH? DIARY

ベンチマークとキラーアプリとしてのゼビウス

まずはこちらをごらんください。

こちらは Nintendo DSi/DSiLL/3DS で動作する「プチコン」という BASIC 環境で作られたものです。

分かる人には、これだけで「プチコン」の持つポテンシャルを理解していただけることでしょう。
振り返ると、ファミコンへの移植以来、ゼビウスはさまざまなハードのベンチマークとしての役割を果たしてきました。実際、「NAMCO HISTORY」には「ゼビウスベンチマーク」というのが収録されていたこともありました。ハードウェアの性能が既にオリジナルのアーケードを何倍も上回っている現在でも、ゼビウスは移植されつづけています。
おそらく、ゼビウスはゲームとしての最低限のハードウェアベンチマークとしての要素をうまい具合に備えているのだと思います。まず、スクロールの速度でそのハードのおおよその性能が予想できます。今はほとんど意識しませんが、当時はマップデータをどれだけ保持できるかでメモリの容量がわかりました。キャラクターをどのくらい綺麗に再現できているかでカラーパレットがどのくらい使えるかというのもわかりますし、どれだけ同時に表示できるかのスプライト性能も分かります。アンドア・ジェネシスのような大きなキャラクターが扱えることも分かりますし、また、シューティングなのでどれだけ処理落ちするのかも確認できます。
実際、ゼビウスがどのくらいうまく移植できているかは、色とマップの再現度、地上絵の有無、アンドア・ジェネシスが浮遊するか、というのがポイントでした。もちろん、キャラクターの攻撃パターンや登場などのアルゴリズムも重要なのですが、ゲームの本質とは少し外れた地上絵の有無とアンドア・ジェネシスの浮遊が、そのプラットフォームにどれだけ性能の余裕があるかという意味での指標だったわけです。
その後のゲームのハードの進化は、画面の拡大・縮小・回転性能や、ポリゴンの描画性能といったものになっていくわけですが、表現能力が上がったことによって、ゲームの本質がおろそかになってきているのではないかという議論もあります。まあ、それはおいときましょう。
さて、そんなわけで、ゼビウスができるということは、そのプラットフォームの性能をある程度保証してくれることにもなるわけです。そういう点で今回の「ゼビウス」の移植は「プチコン」の性能を示すキラーアプリともなっている、と私は思っています。
しかし、「ゼビウス」も作れるぞ!というのは大変大きな宣伝効果があると思うのですが、版権の問題などがあるせいで、公式に認められていない以上は、メーカーサイドとしては声高に宣伝できません。
というわけで、ゼビウスファンでもありプチコンファンでもある私が、ここで微力ながら宣伝しておきます。
「みんなもプチコン買って、面白いものを作ろう!」
なお、メーカーの回し者ではございませんのであしからず。
ちなみに、マイコン世代で定番だった「スタートレック」は移植しときました。

(宣伝かよっ!)