GUST NOTCH? DIARY

桐島、部活やめるってよ

バレー部のエース桐島が、突然部活を辞めたらしい。学校にも来ていないし、親しかった友人たちもそのことを聞いていなかった。桐島の不在により、周囲の人間関係に微妙なゆがみが生じ始める。
と、いうのが、見る前のあらすじだと思ってたんですね。以前「週間ブックレビュー」で見たときの情報で。で、原作未読で鑑賞したわけです。
そしたら、なんかそんな感じじゃなかった。視点を変えて同じシーンを繰り返しながら物語は進む。多分、原作も「○○の場合」みたいにして構成されてるんだろう、と思いつつも、あまりそれが効果的に使われているとは思わなかった。
本編が終わった直後、この話は野球部にいかなくなった菊池を中心に描いていると思ってた。いわゆる自分探しに迷う高校生が、周りのやつらはそれなりに将来や進路を考えていることに気づき、自分も変わらないといけないということに気づく、みたいな。ちょっと違うけど。ところが、クレジットをみると主演は神木隆之介。あれ?彼が主人公になるの?
まあ、群像劇に主人公を決めるというのも違うとは思うんだけど、メインは菊池だと思うんだよね。映画部は「桐島の不在」同じことを菊池に対して明確に示す役割をしているだけで。
そんなわけで、気になったので、原作を読んでみた。ふむ、やっぱりメインは菊池かな。高校生の複雑な心境をそれぞれのキャラに語らせながら、学校という小さな世界の中での自分のポジションをみんな探している高校生の姿を描いている。その中でも桐島の不在、映画部の意外な姿、野球部の部長、などを見せつけられる菊池が一番のポイントだと思う。