昨日みてきた、「それでもボクはやってない」ですが、実は、私も警察官の作文にサインしたことがあります。とはいっても刑事事件ではなく、原付でコケた話です。8年前かな?
その日は土曜日で午前中は雨が降っていました。午後になって上がったので、いつものように原付に乗って大学の研究室に行こうとしたのです。しかし、家からでて、最初の角を曲がろうとしたとき、いきなり原付のバランスが崩れました。おっ！と思って倒れないようにふんばろうとしたのですが、原付の重さとその惰性にはかなわず、半分つんのめり気味で地面に左手をつきました。しかし、右手はアクセルとブレーキの間に絡まるようになってしまい、気がつくと右手の薬指が第二間接の下の部分から小指の上に重なるように外を向いています。ありえない方向にポックリと折れてしまっていました。地面についた左手を少しすりむいていた意外は他に怪我もなく、結局家まで自分で原付を押して帰り、さらに、土曜で近所の病院もやってないので、これまた自分で救急車を呼んで自分の足で乗り込むという妙な経験をしたのでした。
で、これまた土曜ということでとりあえず月曜まで入院ということになりました。手の指の骨折で入院なんて思っていなかったので驚きましたが、なせがその後も返してくれず、結局十日間入院してました。ギブスがとれるまではその後2ヶ月くらいかかって、一通り終わってから保険金の請求ということになります。
さて、どうやらコケた原因はマンホールの上でタイヤが滑ったみたいなんですね。で、自爆、と。で、保険の請求には事故証明が必要になります。これは警察が発行するものなんですね。それで警察にいって、なんといえばいいのかわかりませんが調書をとられるわけです。
私としてはいつもどおり運転していただけで、特別おかしなことをしたわけではありません。事故った場所の時間や場所を確認し、略図など書いた後、担当のお巡りさんは私に以下のように書くように言いました。
私、◯◯は、平成×年×月×日午後2時ごろ、△△市□□町n丁目mを国道から左折しようとした際に、ハンドル操作を誤り・・・
私自身としては、ハンドル操作を誤った意識はまったくなく、偶然タイヤがマンホールの上で滑った結果としか思っていなかったので、ここで反論してみました。
私「べつに変な運転してたわけじゃないんですけど・・・」
お巡りさん「じゃあ、なんで転んだの？」
私「マンホールにタイヤが乗っかって滑っただけだと思うんですけど。」
お巡りさん「そんなこと言ったって、今まであそこで転んだなんて人、来たことないよ」
ここで、私は反論できずに、納得のいかないままお巡りさんのいうとおり、「私がハンドル操作を誤って転倒した」、という文章を書かされ、署名捺印させられたわけです。こちらとしては証明書がでないと保険がおりないわけで、相手がいるわけでもないのでしょうがなく。
今思えば、雨が降った日に同じようにして滑って転んだとしても、ちょっとした擦り傷や打ち身ぐらいだったら警察の世話になるわけはなく、こうやって警察までやってくる確率ってのはものすごく低いわけで、そのあたりに気づけなかった私の負けというかなんというか。
まあ、この瞬間に、私は「不慮の事故」ではなく「自身の過失」により怪我をしたということになったわけです。
あ、担当のお巡りさんはその辺りにいるおっちゃんと同じ感じの気さくな話し具合で、威圧感みたいなのは特にありませんでした。
ま、保険が出たおかげで、貰った額が支出より多くて、万々歳だったんですけどね。
アメリカだったら、「あんなところにマンホールがあるのが悪い！」とか訴えるんですかね?
