こちらからトラバを受けたし、公式ブログで雑誌記事の情報を見たので、そいつを読んでちょっと調べて見ました。
で、分かったことは、IMAXデジタルってのは、普通のIMAXがDLPになっただけだとは思わないほうがいいのかも。
「従来の70mm15Pフィルムの画質を維持したまま、デジタルに以降(※原文のママ)する*1」計画ではあったのだけど、「DLP Cinema用DMDチップは最大2Kまでしか開発されていな*2」くて、「デジタルIMAXで設置されるスクリーンは通常のIMAXのものより小さい*3」ことが多い。ただし「劇場次第では縦方向は12.5mまで可能*4」なんだそうだ。通常のIMAXの場合、品川が16m、天保山が20m、新宿も20mあったらしいし、アスペクトも全然違う感じだし。
でも、「『おそらく従来のデジタルシネマの域を超えるようなものにはならないだろう』というのが大方の予想であり、筆者も実際に見るまではそう信じていた。しかし、日新威秀影城の中に入った瞬間、予想は良い方向に外れた。*5」とのことなので、実際に行ってみるしかないですね。
作品の方も、IMAX DMR(Digital reMasterd Release)というのは「35mmフィルムを8Kでスキャニングし、デジタル・エンハンス処理(フィルムグレインの消去、シャープネスの向上、カラーコレクション、傷やゴミの除去)を施し、65mm15Pのネガにレコーディング*6」したものなんだそうだ。フルIMAX撮影されたものはほとんどなくて、いくつかのシーンを3D化したり、IMAXカメラで撮影したりしているという状況のようだ。
さらに、「『ダークナイト』や『トランスフォーマー/リベンジ』をIMAX DMR版で鑑賞した場合IMAXで撮影されたシーンのみアスペクト比が4:3になり、上下一杯のサイズとなるが、35mm撮影のシーンはレターボックスになる*7」んだって。前に「イノセンス」を品川のIMAXで見た時は、レターボックスではなくて、横が切れたような感じになってた記憶があるけど、これはスクリーンをフルに使うために、そういう作り(4:3にクロッピングしたもの)だったようだ。デジタルの場合、スクリーンが元々横長のようなので、逆に横が短くなるんだろうか?
ついでに、「東急レクリエーションは、基本的にIMAX DMRによる劇映画のみを上映する計画で、ドキュメンタリー系のIMAX作品を公開する予定はない*8」んだとさ。
ちなみに、「映画テレビ技術」の記事の筆者は、先日読んだ「コンピュータ・グラフィックスの歴史(asin:4845909308)」の著者である大口孝之さんです。
それから、東急のページによると、109シネマズ川崎の場合、IMAX2D作品の時が 447席で、IMAX3Dの時が410席なんだと。これまでの座席数は516席でした。
(追記)
2chのIMAXスレを見てみたら、こんな記事があった。
こちらでも大口さんが書いてます。
*1:映画テレビ技術2009-6、No.682、p.31
*2:映画テレビ技術2009-6、No.682、p.31
*3:The screens used by digital IMAX installations are also much smaller (28x58 feet) than those found in traditional IMAX cinemas. - Wikipedia英語版 - IMAX, 28feet=8.5m, 58feet=17.7m
*4:映画テレビ技術2009-6、No.682、p.32
*5:映画テレビ技術2009-6、No.682、p.32、この記事は台湾・台北のIMAXデジタルシアターを訪れた際のもので、スクリーンサイズは縦11.3m横21m。
*6:映画テレビ技術2009-6、No.682、p.30
*7:映画テレビ技術2009-6、No.682、pp.30-31
*8:映画テレビ技術2009-6、No.682、p.33