GUST NOTCH? DIARY

わかりやすいUIと覚えやすいUI

PCも携帯も使ったことのない母親に iPad2 を使ってもらうためには、何を教えればいいのか?ということを考えていたのだけど、分かりやすいUIと覚えやすいUI、ついでにいえば使いやすいUIってのは違うよなぁ、と思った。
iPhoneiPadのUIってのは覚えやすいUIではあるけど、決して分かりやすいUIではない。そもそもアイコンというのはボタンではなく、あくまでも抽象化された記号にすぎない。それを3Dっぽいデザインによってボタンのように見せかけているが、この考え方は30年以上前からの「平面領域を区切ることにより配置した起動トリガ」の域を出ていない。おそらく当時もそうだったと思うのだが、これをダブルクリックすればいいとか、右クリックすればメニューが出るということは教えられなければ分からない。iPhone の場合も同じで、ホームボタンを押せば何が起きるのか、二回押せばどうなるのか、ということは教えられないと分からない。そのかわり、大抵の人は一度使うと操作方法を覚えてしまう。おそらくはどこかでのPCの知識があるから。
一つのボタンが複数の機能を持っていたりシーンによって切り替わるというのは、装置を作る側にすれば部品を少なくできたりするので都合がいいのだが、使う側にしてみれば分かりにくい。操作に対するフィードバックのタイミングってのも関係するんだろうなぁ。
iPhone のUIはタッチインターフェースを採用することで、直感的な操作に近づいてはいるが、完全ではないと思っている。
分かりやすいUIってのは、他に操作の選択肢がないもの。トグルスイッチってのはその基本で、ON/OFFの2状態しかなく、どちらかにすれば何かアクションが起きて、スイッチ自体がその状態を示してもいる。他には、扉でいえば、ノブがあったら押し引きするドアで、引き戸にノブはつけないとか。ノブが付く位置は開く側にあって、真ん中にあったり蝶番の側にあったりしないとか、そういうこと。
で、iPad2 の使い方を教えることに戻るんだけど、まずはアイコンというもの、それをタッチすること、キャンセルとしてのホームボタン、スクロールと拡大縮小、かなぁ。その後ブラウザを使えるようになってもらって、夏にはメールが教えられればいいかな。